シャーロット彗星日和

ガクチカに飢えている限界就活生

オリンピックのブレイキンについて

ストリートからスポーツへ。

2024年からパリオリンピックに新種目として採用されたブレイキン。

1970年代から広がったブレイキンはヒップホップの4大要素のうちの1つで、主にストリートで競技されていた文化である。

小さな地域で始まった文化が、現在では世界中にBBOYやBGIRLがブレイキンを楽しんでいる。

 

ブレイキンはカルチャーか。スポーツか。

ブレイキンの在り方はダンサー各個人の考え方に大きく左右される。

主に考え方の違いとして挙げられるのは、カルチャーかスポーツかという事だ。

カルチャーとして捉えるダンサーは、元々ストリートからダンスを始めたという理由の人が多い。自分のオリジナルの動きにプライドを持ち、他人に見せるダンスではなく、自分自身が納得するダンスをするという傾向がある。

つまり趣味の領域でダンスを極める人たちだ。

一方、スポーツとして捉えるダンサーは、時代のトレンドに乗っかりたい人たちである。自己満足のダンスではなく、オーディエンスに認めてもらうためのダンスをする。

つまりプロの領域でダンスを極める人たちだ。

 

ブレイキンの評価基準とは。

2024年パリオリンピックでブレイキンが採用されたわけだが、競技内容としては1on1が選ばれた。しかしブレイキンは1on1以外にも、2on2やクルーバトル、ショーケースなどのルールが存在する。

その中で、1on1がオリンピックで採用された。

これは完全にダンサー個人の能力値が競われるという事だ。

 

ーーー  勝つためには?  ーーー

 

結論から言うと、オールラウンドに踊れるようになれば勝つ可能性が高まる。

ブレイキンはサッカーや陸上競技のように、「ゴールに決めた数が多い方が勝つ」や「タイムがより速かった方が勝つ」というような明確な評価基準が定められていない。

ブレイキンが収まる枠として考えられるのは、フィギュアスケート体操競技のような採点型競技であるが、実はここにも入っていない。

現代ブレイキンは完全に審査員の好みで勝敗が決まるという事である。

ただ2024年パリオリンピックの出場内定している選手を分析すると、オールラウンドに踊れる選手だという事が分かった。

ブレイキンの要素として、「トップロック」、「フットワーク」、「パワームーブ」、「フリーズ」がある。

どうやら今回のオリンピックルール的にこれらの要素のうちの一つだけがずば抜けて優れているということでは通用しない。

全てを高水準に踊れるようになれば、勝つ可能性は大きく上がる。

 

ブレイキンの評価基準の見直し。

しかし、どれだけ勝つ可能性を上げる努力をしたところで、勝敗を決めるのは全て審査員である。採点型競技にできない理由は、見定める要素が多すぎるからである。

結果として、納得のいかない勝敗というのはこれまでにも沢山あり、それが大型大会にも当然のように発生している。

これでは信憑性が疑われ、ブレイキン界隈はいずれ衰退すると思われる。

ブレイキンがオリンピックの舞台で、必要なのは公平性である。

今の課題として、オーディエンスの感じ方が勝敗の結果とズレが生じる事である。

オーディエンスの感じ方と勝敗の結果がマッチしていれば良い。

ということは、やはり採用型競技のルールにするべきである。

私見として、「パワームーブ」「フリーズ」の2つのみを評価対象として競う。

こうすることで、技として一つ一つの動きに明確な点数をつけることができ、審査員の好みで勝敗が決まるという事はなくなる。

単純に技の難易度や質を選手ごとに比較し、点数をつけることが可能になる。

 

まとめ

オリンピックで初めてブレイキンを見る人にとって、分かりやすく見応えのあるものにした方が楽しるコンテンツになると思う。ブレイキン経験のある人にしかわからない細かいオリジナリティを見せられたところで、初見の人は何もわからない。さてブレイキン界隈は今後どうなっていくのか。